愕然とした。

 今日は暖かくて雨なんか降っちゃったのでスキーの自主トレ行けないなあ、…の後に間髪入れずに「よかったなぁ」と思ってしまった自分に愕然。…上手くなってくればなんでも面白い、なんて嘘だよなあと肩を落とす1月も半ば、―――――今まで自分にも他人にも嘘ついてきましたが私どうやらスキーは本格的に嫌いみたいです。職場の士気落ちるから言わないけど。以下スキー話ー。

 1日ガチンコで指導員の資格もってる人に教えてもらいながら止まることさえできず、最終的に「きらさんは起き上がり方だけマスターすればいいよ…」と落ち着いた4年前、まあ転ぶ(というか止まれなかった末に転ぶので大抵漫画のように「転がり落ち」、足も手もごちゃごちゃにこんがらがる)のは楽しかったんでいいかとシーズン終了。どんな状況下でも1人で起き上がれる根性を身につけました。←スキー板ふっとばしながら数メートル転がり落ち、なおかつ新雪に腰まではまっても自分で起きれるze!
 仕事忙しくて滑ってない3年前。
 止まることすらできないと言っているのに、付き合いでどういうわけだか大回転の大会に出ることになった2年前。正確さとスピードを競う競技において、管理人が目指すのは最低速度です。一旦スピード出たらバーくぐれずに失格なんで。…24時間テレビの終盤のような声援と状況にげんなりしながら死ぬ気でゴール。ここでは、どんなに速度を落としても行きたい方向へ曲がれる術を身につけました。←今年知ったんですが、寧ろ難しいらしいですね。ほとんど止まりながらの方向転換。
 前夜突然体調崩して大会に出られなかった去年。←今思えば立派な自家中毒です。

 …で、今年ですよ。うっかりスキーができなきゃどうにも仕事にならん土地に異動してしまったからには、できるようになるしかない。
 いやな予感はしてたんです。私、スキー嫌いなんじゃないか?今まで笑顔で「楽しいですよー」言ってたのは全部大嘘じゃないのか?まあとにかくそれを飲み込んで、特訓開始です。GRANRODEOのライブと天秤にかけてたのもスキーの研修合宿でして、行って参りました2泊3日。あまりの群を抜いたヘタっぷり(周囲の失笑の飲み込みっぷりが見事だったよ…みんな優しいなぁ普通に笑っていいのに…)にラッキーなことにマンツーマンで講師の方についていただき、どうにか止まったり小回ったり大回ったり速度出したりできるようになり、最終的には検定まで受ける流れになって3級取ったり、まあありていに言って、「滑れる」ようになりました。で、最終日、別れ際にもう足を向けて寝られない講師先生に言われたわけです。
「…楽しんで滑ってね。とにかく、楽しく滑るんだよ」
 管理人、嘘は苦手です。ついてもばれるからまずつかない。ああでもやっぱりついてたのかなぁ(そして先生にはバレバレだったのかなぁ)としみじみ帰宅、帰宅後なまらないようにナイタ―自主トレ開始、そして冒頭の一文があるわけです。
 ごめんなさいすいません、私どうやらスキーが嫌いです。高速で滑り降りる楽しさが寸分も理解できません。よく趣味のチャリンコ旅行について「ただ自転車こいで遠く行くのの何が楽しいの」と問われ答えに詰まるので、スキー好きな人に「ただ高速で滑り降りることの何が楽しいのか」と訊ねる愚は犯しませんが、もう本当に分からない。
 楽しく滑ることが上達の第一歩だよ、と先生は言いました。それはどうにも無理そうなので、せめてその次の、滑った回数分絶対上手くなる、を心に特訓は続けます…が、今日は行かなくていいんだ…やっほーい…  orz
 
 ところで。
 私ほどではありませんが、素人さんがもう一人参加しておりまして。
 その彼(年下の兄ちゃん)と私と、彼の先生と私の先生の4人で練習することが多かったわけですが。その彼がうっかりアグレッシブ
 練習中、ふと先生が崖(にしか見えない)をのぞきこんで言うわけですよ。
先生「おー。今日はこのコースいい雪だなぁ」
 コース!?崖じゃん!
兄ちゃん「ここ…コースなんですか…」
先生「そそ。最上級コースね」
 のぞきこむと、…うん。まあ崖なわけだ。整地されてないこぶだらけの垂直(なわけはないのだが)コース。
先生「行っちゃう(笑)?気持ちいいよ〜なーんて」
兄ちゃん「…行けますかね僕…」
先生「はい?」
兄ちゃん「………行ってもいいなら…ええと、どうやったら行けますか」
先生「えええええ?ちょ、マジで?よ、よし、それならまずだな…」
 おいおいおいおいと止める間もなく自分の先生の先導でくり出し、転び、転がり落ちる(…正に「落ち」てた)兄ちゃん。管理人の先生、大爆笑。
先生「すげーなんだあれー。おーいきらさん、俺らは平和に向こう通って下まで行って下から見学…」
管理人「…というか」
先生「………え…?」
管理人「ここで私も行かないのは…何かが廃る…」
先生「ちょ、待て、まさか」
管理人「男がすた…いや私は女…別に女は廃らないが…なんというか、」
先生「なんと言うか…?」
管理人「なんだか行かなければいけない気がするので、行ってきます!(敬礼)」
先生「マジでかーーーーーッ!?」
 

 …あれはね、もうホント崖でした。転んで起きようと頭上げたらその重みでさらに下に頭から転がるんだもん、崖だろどう考えても!?しかもついた手が肩までぬかる。どう降りたのかは覚えてませんが、一度先生の手をかり外れたスキー板はめつつあとは自力でクリア。その行軍は終始先生方にネタにされ、初心者2人組は他の班にまでそのアグレッシブさがやたら強調されることと相成りました
管理人「……いや違う…私は悪くない…。悪いのはこの人だ…(兄ちゃん「えー」)だって普通行くでしょ、同行者が行くとか言いだしちゃったら…」
先生「……その普通はともかく…ていうかね。きらさんの凄い所はね。…転んだ時、『せっかく転んだから方向転換します!』とか言いだして転がって(文字通り)方向転換して降り切ったでしょ。そういうサバイバルな所がね。なんていうかね。…すげぇ?」
 *   *    *
他班の先生「おー。今日もこのコースは良さそうだなぁどーれ…」
うちの先生「だめです様子見に行っちゃ駄目だ!!」
他班の先生「!?…え、な、なんで?」
うちの先生「こいつら、また行くとか言い出すから!」
管理人「行きませんよッ!?」
兄ちゃん「……………(微笑)」
 ―――ほら、私、悪くない!

 スキーとお友達になるのは望み薄です。こればっかりは仕方がない。せめて職場では頑張って嘘つきます。
 でも、スキーに関わるあれこれは楽しいよなあ、スキー好きな人はいい人ばかりだなあと思いつつ、今日は小休止。GRANRODEOライブ(無理やり行った)についてはまた後日!I.G.P.X.叫べて満足です!